Social Good Blog Written by 平畑隆寛@社会福祉士

【5月病撃退】バーンアウトを予防する方法【結論:コミュニティを作ることから始めましょう】

social worker

こんにちは、タカヒロです。

ゴールデンウィークも終わり、日常の生活に引き戻されていることと思います。ここで注意しなければならないのが「5月病」。

5月病が進むと、ソーシャルワーカーとしてはバーンアウトするリスクがあります。今回の記事は「バーンアウトを予防する方法」というタイトルでお伝えします。

こんな悩みを解決できます

  • 期待していた職場が「こんなはずじゃなかった」と感じている
  • どうしても人間関係が上手くいかない
  • とにかく職場に行きたくない

気分の落ち込みから、上記のような心理状態になるソーシャルワーカーを見てきました。この記事で少しでも悩めるソーシャルワーカーの参考になれば幸いです。

記事の信頼性


社会福祉士になって初めての5月は、気分的な落ち込みを経験しました。やはり5月病だったのかもしれません。以前から社会人として働いていたにも関わらず、環境変化でバーンアウトしそうになりました。

実際にバーンアウトしそうになった経験と、県社会福祉士会副会長として様々なソーシャルワーカーの離職防止案を含めて、丁寧にお伝えします。

もくじ

  1. バーンアウトを予防する方法
  2. コミュニティを作ること

この記事は10分程度で読むことができます。

バーンアウトを予防する方法


先に結論からお伝えします。

  • 結論:コミュニティを作ること

上記の通り。持論ですが、「コミュニティを作ること」はハードルが低いように思えます。実際に僕もコミュニティに所属することで、バーンアウトを免れたことがあります。

まずは5月にバーンアウトになりそう(なってしまう)原因を紐解いていきましょう。

ゴールデンウィークは劇薬

先日、こんなツイートをしました。

ゴールデンウィークは一見、リフレッシュの要素が強いですが、反動も大きい印象です。特に新社会人の場合、4月に右も左もわからずがむしゃらに働いてきて、5月の長期休暇で学生気分に戻る。人間は楽なほうに流れる習性があるので、連休中にフレイルになった心身機能はなかなか戻すことができなくなる。

それが5月病に発展してしまうわけですね。怖いです。

新社会人に向けたメッセージがあります。下記の記事をご参照ください。こちらもバーンアウト予防につながります。

そもそも、なぜ5月病というものが発生するのでしょうか。考えてみました。

5月病が発生する3つの要因

あくまで持論ですが、下記のように考えました。

  • 要因①:連休の楽しさから切り替えできない
  • 要因②:そもそも仕事がハードで苦痛を感じている
  • 要因③:平均的に天気が良い→仕事行きたくない

上記の通り。それぞれ深掘りしていきます。

連休の楽しさから切り替えできない

僕も経験がありますが、楽しいことから簡単に脱却できないわけです。特に4月は仕事に慣れていない時期。日頃のストレスを発散したくなります。

しかし時間は誰しも平等に過ぎていきます。ほとんどの方が連休はいつか終わります。そこで無理に「仕事モード」に切り替えようとするわけです。

本当にその行動でいいのか?

東京新聞に参考になる記事がありました。

根本的な原因を解決することも大事。朝、起きるのが嫌なのか、仕事の進め方が分からないのが嫌なのか、上司との関係が嫌なのか…。どんな小さなことでもOK。箇条書きにして一つ一つ解決法を考えていくうちに冷静になり、「大したことじゃない」と思えることもある。対処法をきちんと持っておけば、長期休暇が明けるたびに憂鬱な気分になるのは避けられるはずだ。

何が嫌なのか受け入れることが大事ですね。無理に切り替えようとすれば、少なからずバイアスがかかる。それはストレスとなって心身の異変に影響を与えます。

そもそも仕事がハードで苦痛を感じている

繰り返しですが、4月は仕事に慣れていない時期です。これは新社会人だけなく、部署異動や役職変更によっても生じる問題でしょう。

慣れない間は覚えることも多いです。さらにミスしないように神経も使います。このような場合、心身にストレスが蓄積されており、苦痛を感じていると考えます。

よって下記のような症状を来します。

連休による「快楽」と仕事による「苦痛」の狭間で、上手く切り替えできない

上記のような症状が進むと、バーンアウトに発展してしまう。仕事量や業務分担など、職場内で調整する必要があります。

平均的に天気が良い→仕事に行きたくない

これは…共感しかないですねw

いや、5月は意外に晴れの日が少ないですが、ゴールデンウィークに晴れるとテンション上がりますね。特に今年は全国的に晴れが多く、まさに行楽日和となりました。

そのような中でゴールデンウイーク明けとなると、「まだ遊びたい」となるのが当たり前です。そりゃ仕事行きたくないですよね。

バーンアウトの指標とは

そもそも、バーンアウトとはどんな指標でわかるのでしょうか。

僕が社会福祉会主催の基礎研修を受講しているときに、課題として提出したものがあります。ツイートもしているので、ご覧ください。

その中でも参考になるグラフは下記の通り。

上のグラフは僕が回復期病院で働いていたときに、6名のMSWへ気分状態(POMS短縮版)を調査したものです。特徴は下記の通り。

  • 特徴①:6つの気分尺度
  • 特徴②:30項目からなる質問
  • 特徴③:一時期の気分を客観視できる

さらにグラフの結果から、気分状態はこのように捉えました。

#1 疲労の蓄積
#2 緊張から派生する不安
#3 混乱している

この結果をMSW内で公表したとき、「当てはまり過ぎて気持ち悪い」という評価をもらいました。それだけその時の気分状態に沿った結果だったのでしょう。

とはいえ、この結果は内輪だけの問題ではなく、他のソーシャルワーカーにも同じことが言えるのではないでしょうか。あなたの職場はどうなのか、参考に考えてみてください。

「POMS短縮版」に興味がある方は、下記リンクから購入できるのでご参照ください(画像はありませんがクリックに差し支えありません)。

コミュニティを作ること

さて、ここからは冒頭でお伝えした通り「バーンアウトを予防する方法」について解説します。

僕がバーンアウト予防で、「コミュニティを作る」ことにこだわる理由は下記の通り。

人とのつながりが一番大事 → 救われる

これです。やはり人とのつながりは非常に心強いです。一方で、「人の気持ちを汲みながら行動するのが面倒」という方もいます。とはいえ、コミュニティに所属することは仲間意識が生まれ、課題を乗り越えるパワーが得られることは間違いありません。

コミュニティを作る方法

結論は下記の通り。

SNSやオンラインサロンでもコミュニティは作れる

今までつながりが持てなかった人とも、現代はITを使うことで簡単にコミュニケーションが取れるようになりました。実際に僕は、Twitterを使ってソーシャルワーカー同士のコミュニティに入り、スペースやzoomなどで意見交換を行なっています。

コロナ禍の閉塞した社会でこのようなコミュニケーションは、「自分だけが悩んでいるわけじゃないんだ」と、勇気づけられました。今の僕にとっては、とても重要なシェルターの一つです。

コミュニティの活用方法

あまり小難しいことは考えなくていいと思います。現に僕が所属しているコミュニティは、愚痴を言い合って少しでも気が休まる場にもなっていますから。

もちろん、最低限のマナーは必要です。

  • 否定しない
  • 遮らない
  • まずは受容する

これらは、ソーシャルワーカーとして必須の技術です。なのでソーシャルワーカー同士のコミュニティは、とても居心地がよく関係性が良好です。

「ちゃんと伝えないと!」と思わず肩の力を抜きましょう

すると、自分に合ったコミュニティが見つかるはずです。

バーンアウト予防の参考本

今回の記事は、渡部律子氏の「高齢者援助における相談面接の理論と実際」を参考にしています。バーンアウトの記述もあり、多くのソーシャルワーカーにとって良書と言えます。下記リンクから購入できるので、ご参照ください。

まとめ

この記事をここまで読んでいただき、ありがとうございます。

感情論で伝えると、

とにかくソーシャルワーカーの離職率を止めたい!!

これに尽きます。例えば社会福祉士の資格を取得するだけでも、莫大なお金と時間がかかります。それをわずか2ヶ月程度で辞めるなんてのは、コスパ悪過ぎです。

そこで、バーンアウトしないための方法を一生懸命考えました。答えは下記の通り。

  • 結論:コミュニティを作ること

さらに、上記の答えから導き出されるものは、下記のようなことが言えます。

「コミュニティを作ること=人とのつながりを作ること」です

コミュニティに入ると、多少の愚痴も聞いてくれます。さらに共感性が生まれるので、「自分だけ悩んでいるわけじゃない」と思えるわけです。そうなると、明日からの活力にもつながります。

ゴールデンウイークで心身ともに疲れていますが、この記事を参考に前向きな気持ちになってくれると幸いです。

では、今回はこの辺で😌