Social Good Blog Written by 平畑隆寛@社会福祉士

【新卒者必見】社会福祉士としてスタートから失敗しない働き方【周囲から信頼を得られる行動3選】

social worker

こんにちは。社会福祉士のタカヒロです。

今回は、社会福祉士としてスタートから失敗しない働き方について解説します。特に新卒者にとって人間関係は悩みの種です。

よって、周囲から信頼を得られる方法についてもお伝えします。

下記のような悩みにお答えします。

  • 悩み①:社会福祉士としてどんな仕事をしたらいいのか
  • 悩み②:人間関係を保つためにどこに気をつけたらいいのか
  • 悩み③:周りに社会福祉士がいなくて成長できるだろうか

この記事を読むことで、社会福祉士として働く上での心構えにもつながります。肩の力を入れ過ぎず、ゆるりと読んでいただけると幸いです。

この記事の信頼性


僕は2014年から社会福祉士として働いています。以前はアパレルバイヤーや福祉用具の営業をしていました。異業種からの転職だからこそ、社会福祉士としてのキャリアスタートを客観的に見れていた部分があります。

この記事では、僕が社会福祉士を始めた頃を振り返りながら説明します。

新卒者の方や転職して社会福祉士をスタートされる方にとっても、役に立つ内容となっています。

記事のもくじ

  1. 社会福祉士としてスタートから失敗しない働き方
  2. 周囲から信頼を得られる行動3選
  3. まとめ

※この記事は10分程度で読むことができます。

社会福祉士としてスタートから失敗しない働き方


先日、こんなツイートをしました。


上記の通り。
誰しも新しい職場で初めから失敗したくないですよね。僕もそうでした。

失敗から学ぶことは多いですが、就職してすぐ失敗を繰り返すようでは、周囲からの信頼を得ることができません。よって、事前に対策がわかっていれば失敗を最小限に抑えられます。

ではどうするか?

さらに、下記のツイートをご覧ください。

結論:適切なポジショニングが成功の鍵を握ります

上記の通り。

ポジショニングはクライエントだけではありません。組織・地域・社会・家族、さまざまなシステムで適切なポジショニングを図る必要があります。

逆に、ポジショニングができていないと、根拠のある説明をしても受け入れてもらえない場合があります。

ここで僕の失敗談を一つ

医療ソーシャルワーカー1年目の頃です。ケース会議での場面。

他職種「この患者は家族関係が複雑でまだ退院に時間がかかりそうですね」

タカヒロ「いや、早く退院できますよ。任せてください」

他職種「え?家族の介護力や環境が整わないのでは?」

タカヒロ「だって、早く退院できればアウトカム高いじゃないですか」

他職種「おいおい。患者の生活見てるの?」

タカヒロ「え?病院として数字も大事でしょ?」

他職種「もういいです」

このあと上司に呼ばれ、まぁ怒られましたね。
今思えば当然です。

理由は下記の通り。

  • 理由①:自分では「組織に貢献している」と勘違いしているわけです。
  • 理由②:さらにクライエントの生活が全く見えてません。
  • 理由③:完全に組織寄りのポジショニングになっていました。

ケース会議では「クライエントをどのように支援するか」を議論する場です。組織の都合を話し合う場ではありません。

さらに一介のソーシャルワーカーが「組織のことを考えていますよ」と言っても勘違い甚だしい限りです。

時・人・場所によって、ポジショニングの変化は必要です

ポジショニングを変化できるのは、適切なアセスメントをしているから。

そこを勘違いして偏った、さらに変化のないポジショニングを展開していると、クライエント及び組織からも信頼関係を失うことになります。

ポジショニングについて詳しく知りたい方は、奥川幸子氏の「身体知と言語」をご覧ください。初めて読むと宇宙に行きますが、読めば読むほどソーシャルワークが好きになります。

では次に、周囲から信頼を得られる行動を3つご紹介します。

周囲から信頼を得られる行動3選


仕事をする上で一番気を遣うことが人間関係ではないでしょうか。

本来、人間関係で悩むより、仕事を前進させることに注力したいところですが、この人間関係は切っても切り離せません。

なぜなら、仕事は一人ではできないから。

特に社会福祉士はさまざまな機関や職種と連携することから、内部はもちろん外部においても良好な人間関係を構築する必要があります。さらに、人間関係が上手くいくと、周囲から信頼を得られる行動につながります。

では、社会福祉士として、周囲から信頼を得られる行動はどういうものがあるか。下記をご覧ください。

  • 行動①:とにかくクライエントに興味を持とう
  • 行動②:なぜ課題を抱えているのか自分なりに考えよう
  • 行動③:100のサービスを覚えるより、100人の友達(人的社会資源)を作ろう

上記の通り。

この3つの行動は僕が実際に経験したことです。

正直、周囲から信頼を得られているか胸を張って言えないですが、人脈によってキャリアップできていることや、社会福祉士会の副会長をさせていただいていることから、若干信頼はあるかなと自己評価しています。

よって、この3つの行動は、今後の社会福祉士としての働き方に役立つと思います。

それではそれぞれ解説していきます。

とにかくクライエントに興味を持とう

職場の人間関係も大事ですが、僕たち社会福祉士はクライエントを向いて仕事をしなければなりません。そのためにはクライエントに興味を持つことが重要です。

僕は医療機関で仕事をしている際、専門職の集まりなので、ほとんどの職員がクライエントの何かしらに興味を持っていた印象です。

  • 看護師:「病気が影響を与える生活全般」
  • セラピスト:「身体や認知機能」
  • ソーシャルワーカー:「その人らしい生活の実現」

クライエントに興味持つことの意味

クライエントに興味を持たなければ、社会福祉士としての役割や機能が果たせないどころか、何のために関わるのかわからなくなると思います。

さらに、自らの役割が不明であれば、組織にとっても業務を遂行していないことにつながり、最終的には信頼関係が築けない事態に陥ります。

クライエントに興味を持つことは、人間関係の構築や組織への貢献など、あらゆる面で関係します。

僕たち社会福祉士は、誰に向けて、何のために仕事をしているのか、時には再認識しながら支援する必要があります。

なぜ課題を抱えているのか自分なりに考えよう

「課題」と言っても、主語はさまざまです。

・クライエント
・組織
・自分自身

上記の通り。

大事なのは、「まず自分で考えてみよう」ということ
これです。

正直、人に聞くほうが早いです。
しかし、「わからない→聞く」だとスピード感はありますが、自らの思考は養えるのでしょうか。僕はそう思いません。

「なぜ」を繰り返す

僕は課題が出た際、「なぜ?」を繰り返します。

「なぜ、聞いてくれないのか?」

「なぜ、受け入れないのか?」

「なぜ、組織は決裁を下さないのか」

「なぜ、生活の全体が掴めないのか」

など。

頭で考えて答えが出ないときは、文字や図を書きます。とにかく自分の頭の中をアウトプットすることに集中します。

そうすると、自ら導き出した答えが見えてきます。その答えは間違っていても構いません。とにかく自分で出した答えが重要だからです。

答えが出たら同僚や上司に伝えてみましょう。いろいろな意見を出してくれるかもしれません。

または素っ気ない態度のときもあるかもしれません。しかし、そのような反応を見ながら自らの答えに対して問うていくことが成長につながります。

特に上司など目上の人に報告・相談する場合、自らの答えや考えがないものは「受け身」と捉えられる場合があります。

「私は○○と思いますが、どうですか?」と伝えていくと、自ずと信頼を得られるはずです。

100のサービスを覚えるより、100人の友達(人的社会資源)を作ろう

「社会福祉士は”調整屋”ではない」。これは僕のポリシーです。

賛否両論ありますが、僕は細かいサービスは覚えなくていいと思っています。なぜなら、サービスを知っている人に聞けばいいから。

さらに言うと、

  • サービスを教えてくれる人脈をどれだけ知っているか
  • そして機能する人脈を作れるか

ここに着目しています。

時折、このような社会福祉士に出会います。

「私に聞けば介護保険だけじゃなく、障害も医療もほとんどのサービスを知っている。さらに年金のことも任せて。聞かれたときに、瞬発的に答えられる社会福祉士でないと信頼関係が崩れるよ」

と。これは僕が実際に聞いた内容です。

確かに、サービスや制度を熟知していることは必要と思います。さらにクライエントから質問を受けた際、すぐ答えられる社会福祉士だと、「詳しいですね」と褒めてもらえるかもしれません。

しかし、これでいいのでしょうか。

生活を一緒に探れることの価値基準

僕は瞬発的に答えるのではなく、じっくりクライエントと向き合いながら、その人らしい生活を一緒に探ることに社会福祉士の価値を見出すと考えています。

その悩みや解決への過程こそが、クライエントのエンパワメントを促進できるし、依存と自立との共存が可能になると思います。

クライエントも含めたチーム形成を行い、課題に対して共に検討していくシステムを構築していくのが、社会福祉士に求められている機能だと僕は捉えています。

よって、100のサービスを覚えるより、100の人的社会資源を作ることが、結果的に周囲からの信頼を得られているというステータスになります。

ここにコミットすることが大事です。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では、この記事のまとめです。

今回は「社会福祉士としてスタートから失敗しない働き方」として、ポジショニングが大事だと説明しました。

ポジショニングはクライエントだけではなく、組織・地域・社会・家族、さまざまなシステムで適切なポジショニングを図ることが必要

さらに、職場内外から信頼を得られるためには、下記の3つに注力します。

  • 行動①:とにかくクライエントに興味を持とう
  • 行動②:なぜ課題を抱えているのか自分なりに考えよう
  • 行動③:100のサービスを覚えるより、100人の友達(人的社会資源)を作ろう

上記の通り。

この3つを社会福祉士のスタートラインから意識すると、必ず周囲からの信頼関係はもちろんのこと、成長にもつながります。

多くの社会福祉士の方が、希望を持ってソーシャルワークできることを願っています。

では、今回はこの辺で😌